砂の上の文字群2

つぶやいたり、描いたり。波に攫われる前の、ほんの一瞬。(このブログはメインブログの引っ越し予定地として作成したものです。内容は全く同じです><)

「ウワノソラノ旅」展ありがとうございました

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↑展示で使用していたポップの一部。これをちょきちょき切りぬいたものをたくさん壁に貼っていたのです。
電球風船を持っている子が多いのは、この子たちが「上から二番目の女の子(三つ編みの子)の頭の中にあるアイデア」というイメージだったから。(ひらめきのイメージが完全に昭和生まれ)

ネコノの初個展「ウワノソラノ旅」、おかげさまで無事終了しました!すぐに記事を書きたかったのだけど、後片付けや次のグループ展の準備が始まってしまい、ようやく一段落したと思ったらほとんど一か月が過ぎようとしていました。来て下さった方へのお礼状も早く描かなくちゃなあ。ううっ。

あまり積極的に事前宣伝をせず、ここ数年は目立った活動もほとんどやっていなかったので、お客さん一人も来ないんじゃないかしら、なんて割と本気で思っていたのですが(汗)、ゆるやかなペースながら見に来て下さる方がいらっしゃってとても嬉しかったです><。
忙しいのに時間を作って来てくれたりお祝いを送ってくれたりした友人やお知り合いの方々、過去の創作イベントでお世話になった方たち、そしてDMや他の展示で興味を持って来て下さったはじめましての方たち、ほんとうにほんとうにありがとうございました。
なんだかかんだで迷惑をかけ通しの(そして個展の成功を願ってくれた)両親、とどまることを知らぬ創作の愚痴に付き合ってくれたほねこくん、慣れない展示をたくさんサポートしてくださったギャラリー&アトリエCoCoさまにも感謝しきれません。ネコノは幸せものでございます・・・(涙)うっうっ。

始まる前はちゃんと接客できるのかなということで頭がいっぱいだったのですが(そして実際ちゃんと出来ていたかどうかは微・・・妙)あれこれお喋りしながら絵をのぞきこむお客さんの様子をうかがうだけで幸福な気分になっておりました。今回はじめてゆっくり創作のお話が出来た方もいて、楽しいひとときを過ごすことができました。

そうそう、ここのブログを時々のぞいてくださっている方が何人かいらっしゃったのも嬉しい驚きだったんだ。ここ数年は絵の活動がかなり停滞していたせいで(単純に更新するのがめんどくさかったということもあるけど;)、ここもほとんど更新されていなかったにも関わらず、気にかけていてくださった方がいたことにちょっとうるうるしてしいまいました(;v;)わ、わたし頑張って描こう。ここもちゃんと更新しよう。し、しよう・・・!

あらためて、展示に来て下さったみなさまありがとうございました。今回貰った元気と自信を糧に、これからも励みます〜。たとえば見てくれる人の心の隅っこにこっそりもぐりこんで、なんでもない時にひょこっと顔を出せるような絵を描けたらシアワセだなあ。


残りはほとんど自分の思い出用に書いたもの。個展直後に感傷たっぷりに書いたものの転記なので(今見るとちょっとだけ恥ずかしい・・・!)、追記にひっそり置いておきます。

「ウラノソラノ旅」舞台裏

「ウワノソラノ旅」で展示した作品を描いた五年間は様々なことがあり、絵を描いてきた時間のなかで最も辛い日々でした。突然、それまでの幼年期の切れ端や思春期的衝動を燃料にした絵を描くことができなくなって、頭の中の線がぷっつり切れたような虚無感からほとんど筆を執ることができませんでした。描きたいことが頭の中にない、というのはこれほどひとりぼっちで怖い気持ちになるものか、と思いつつ、いったいどうやればそれが元に戻るのか、むしろ絵のない自分をどう生きるか考えていくべきなのかうじうじ悩んでいるとき、個展をやってみない?というお声をかけてただいたのです。
 最初にお話をいただいたときはとても新しい絵が描ける気がしなかったにも関わらず、結局やります!と無謀にも宣言してしまった理由はほんとうのところわからないのですが(えー)、いつか、ほんとうに遠いいつかやることができたらなあ、と思っていた個展を今諦めてしまったら、決定的に絵とお別れしてしまうような気がしたからというのが一番近いような気がします。
このように当初いささか前向きな動機とはいいがたかった展示ですが、この荒療治がとても効いたような気がします。無理やり机に座って描くことで、ばらばらになっていた思考の断片をひとつひとつ繋げて、それを絵のピースに変換するという方法を少しずつ思い出しつつあります。かつてのようにそのプロセスを意識しないでやる、ということはまだなかなかできないけれど、少なくとも頭の断線を修理して、幸福感をもって絵が描けるようになったのは個展という目標のおかげでした。チャレンジしてみてほんとに良かった。描けるってなんて幸福なことだろうか><もう手放したくないなあこういう気持ち。
そんなこんなでこの展示は限りなくこの五年間の自画像・・・っていうか自分史の集積みたいになってしまったので、見て下さる方にはどのように映るのだろう、という点がとても気がかりでした。幸いお客さんの多くが絵にそれぞれのストーリーを与えてくださり、あれこれ想像しながら見て下さったおかげで、きわめて個人的な&閉じた世界だった私の絵は、生まれたときよりはるかにたくさんの物語を得ることができました。描くことの幸福だけではなく、見ていただくことの幸福というものは予想以上に大きいのだなあと今噛みしめています。
これから私の創作がどうなっていくのかはわからないけれど、少なくとも、今日のこの気持ちを忘れず、自分なりの表現を磨いて行かなければと思っています。
明日からまたがんばります。まずは直近の猫展を!