砂の上の文字群2

つぶやいたり、描いたり。波に攫われる前の、ほんの一瞬。(このブログはメインブログの引っ越し予定地として作成したものです。内容は全く同じです><)

2005-09-01から1ヶ月間の記事一覧

夢野久作全集3(ちくま文庫)

また、夢野久作です。これは筑摩書房から出てる、文庫版全集の第三巻。表紙の絵、一見パステルカラーで綺麗・・・?と思いきや、やっぱり相当禍禍しい雰囲気を醸し出してる。水死体みたいな女の人が波間を漂ってるんだけど、口元がね、怖いの。歯を食いしば…

一日江戸人(杉浦日向子 新潮文庫)

つい最近、46歳という若さで亡くなられた杉浦日向子さんのエッセイ。亡くなって初めて、この方の作品に触れました。 読んでみて、この先新しい作品はもう出ないのか・・・と、とても残念に思った作品。 「一日江戸人」は、江戸風俗にまつわる色んなエピソ…

あだし野(立原正秋 新潮文庫)

家族の蔵書から拝借。昭和51年発行って書いてある。どうりで埃くさくてぼろぼろなわけだ・・・。 「あだし野」。これは、一人の男の生きかたを、三章構成で綴ったもの。第一章「愛する人達」では、主人公壬生七郎の若き日、放埓な暮らしぶりとその中でぼろ…

お母さんが読んで聞かせるお話 きん色の窓とピーター(藤城清冶・香山多佳子・著 暮しの手帖社)

先日高松で開催された「藤城清冶影絵展覧会」のお土産に買った一冊です。「お母さんが〜」のシリーズ、白黒版は二冊持っていたのですが(過去ブログ参照)、よもやカラーで三冊も出てるとは!残り二冊も、そのうち欲しい。 藤城清冶の美しい影絵とともに、や…

ブックバトン!

「あすくれかおす」のkotsuさんが走っている(?)のを見て「わたしも!わたしも参加したいー!」とばかりに無理やりバトンを攫ってしまいました。ありがとうございます〜! そんなわけで、本日は、ブックバトン。 ではでは、さらりとまいりましょう。 ○持っ…

悪の恋愛術(福田和也 講談社現代新書)

以前ここで、「悪の読書術」の感想を書いたのを覚えていらっしゃるでしょうか。その著者の姉妹編を図書館で見つけたので、借りてみたのです。 確か「読書術」の時も「まあ、一理あるけどなーんかひっかかるのよねえ」というようなニュアンスで書いたと思うん…

水中都市・デンドロカカリヤ(安部公房 新潮文庫)

九月に入ったので、模様替え。まだちょっと夏らしい感じのにしておこうっと。 さて、「水中都市・デンドロカカリヤ」。これは、安部公房の初期短編集11作を収録したもの。表紙のイメージは「水中都市」のものかな?腕の筋肉を想起させるものが三本あって、…