砂の上の文字群2

つぶやいたり、描いたり。波に攫われる前の、ほんの一瞬。(このブログはメインブログの引っ越し予定地として作成したものです。内容は全く同じです><)

2004-05-01から1ヶ月間の記事一覧

見習い物語 上(レオン・ガーフィールド作 斉藤健一訳 岩波少年文庫)

「児童文学」のカテゴリって、どこまでをその範囲に含めていいのか悩みます。「岩波少年文庫」に入っているとは言え、この本はそもそも少年少女を対象に書かれた本だったのだろうか?でも、主役となっている人物はみな、小さな子供やティーンなので、一応「…

文庫グッズ集め

注。今日は、本の話題ではありません。 只今、久々に新潮文庫が我が家に増え、ほくほくしているところです。 なぜって、これでまた欲しい「Yonda?」君グッズに一歩近づいたから。私が今のように文庫を読み漁るようになったのには、このグッズ集めが大きく影…

大草原の小さな町(L・I・ワイルダー作 鈴木哲子訳 岩波少年文庫) 

「長い冬」の続編。前作の「ひたすら大自然の脅威!」という印象に比べ、個々の人物が細やかに描かれていて読み易い。大人としての自覚、姉としての責任感に溢れたローラを応援したくなってきた。十五歳なんだよなあ、まだ。いちいち我が身を振り返ってしま…

長い冬(上)(下)(L・I・ワイルダー作 鈴木哲子訳 岩波少年文庫)

およそ五十年前の翻訳によるものを読んだのですが、さすがにちょっと台詞回しに違和感がありました・・・いくら感じを出すとはいっても、これはちょっと不思議な感じがする。 アメリカの開拓者一家を中心に、開拓地の中で厳しい冬に立ち向かい、懸命に生き、…

フルリーナと山の鳥(ゼリーナ・ヘンツ文 アロイス・カリジェ絵 大塚勇三訳 岩波書店)

山奥にある村の女の子、フルリーナとその家族は、夏になると山の夏小屋へお引越し。小屋の生活はとっても楽しいものだけど、そこに、さらなる出来事が。フルリーナは、狐に襲われた巣から、一羽の山鳥の雛を助け出します。雛が可愛くてしかたがないフルリー…

はてしない物語(ミヒャエル・エンデ作 上田真而子・佐藤真理子訳 岩波書店)

再読。といっても、読んだのは小学校低学年の頃だから、ほとんど内容を忘れてました。というより、難しくて半分で挫折してしまった跡が見られる・・・(笑) 頭の中でエンドレスに映画「ネヴァーエンディングストーリ−」の主題歌(すごくいい曲だと思う)を…

ジーキル博士とハイド氏(スチーブンスン・作 清水知哉・訳 明治図書中学生文庫)

なんだかすごい文庫本名だな、何でこんなのがうちに?と思って思い出しました。中学校で、この文庫のカタログ回されて、出来るだけ買ってくれ、という雰囲気だったんだよなあ。当時他に全く読みたい本がなくて、しかたなく、という感じで買ったのでしょう。…

FOR LADIES BY LADIES 女性のエッセイ・アンソロジー(近代ナリコ・編 ちくま文庫)

母の本を失敬して、先に読む。宇野亜喜良の描いた、青い服のおんなのこと猫の表紙がかわいい。(今までこの人の絵は、ちょっと色気が強くて苦手だったんだけど。) ふうむ、どのエッセイもその人の味があって、面白い。何となく、個々のエッセイが他の作品と…

憧れの名句(後藤比奈夫 日本放送出版協会)

お久しぶりのブログですねえ。併読してる本がどれも長い上、ここのところ絵部屋の更新にかまけてたりして、全く読了本がなかったのです。 好きなこと、全部はやれないもんなんだなあ(しみじみ) それはともかく。この本は、「NHK俳壇」テキストの、「巻頭名…

辺境・近境(村上春樹 新潮社)

著者の旅した地域での様々なエピソードの記録。 ちょっとした旅行にあわせて、新幹線用に選んだ本でした。岡山→大阪という移動と同時に、無人島に一泊したり、四国のうどんに心ときめかしたり、メキシコを大旅行したりするのはなかなか楽しい(と同時に不思…

決めかねる

ここのところ、次に何を読むか決めるのに悩んでしまいます。今読んでいるのは村上春樹の旅エッセイなのですが、さて、次は何にするか… 読みかけの蜻蛉日記を頑張って(笑)読了するか、はたまたエンデの「モモ」「はてしない物語」がいいか。いろんな方が薦…

デウスの棄て児

嶽本野ばら、小学館。 ここのとこ、この人の作品は同じようなテーマの繰り返しだけど、これはどうだ?とドキドキしながら読む。 あ、結構舞台アイデアは新鮮で面白いかも。一連の作品中では好きな方です。けど、この人の人物造形って、やや記号的な感がある…

潮騒(三島由紀夫 新潮文庫)

う〜ん・・・、なんか好きになれない本でした。 せ・・・設定が、メロドラマではないか。自然と素朴な海の人々を描いているのに、何でこんなに「作られた」感じの人ばかり出て来るんだろう。ラストの主人公二人をくっつける作戦、みたいなのにもしらけてしま…