砂の上の文字群2

つぶやいたり、描いたり。波に攫われる前の、ほんの一瞬。(このブログはメインブログの引っ越し予定地として作成したものです。内容は全く同じです><)

2004-09-01から1ヶ月間の記事一覧

クラウド・コレクター〈手帖版〉雲をつかむような話(クラフト・エヴィング商會 ちくま文庫)

一回書いたものが消えるとものすごくがっかりするよね・・・なんだよ〜ばか〜。 「すぐそこの遠い場所」と併せて読むと一層面白い本。薄い紺と黒の二色刷りで、挿絵がとっても洒落ている。飾っておくだけでも愉しめるんだけど、それじゃ勿体無いので読んでみ…

迷へる魂(尾崎翠 筑摩書房)

ブログがリニューアルしたのはいいけれど、文字がちまちまして読みにくくなったなあ。投稿の仕方にもまだ慣れない。サイドバーはいい感じ、かも。 予想だにしなかった新刊。筑摩版全集から漏れている、尾崎翠18〜24歳までの作品集。 読んでみて、正直やっぱ…

夜の国 心の森羅万象をめぐって(ローレン・アイズリー 千葉茂樹+上田理子・訳 工作舎)

プラネタリー・クラシクス二冊目。これもやっぱり装丁が綺麗。ネイチャー・エッセイというものになるらしい。 著者は、学者さんで、かつ詩人・エッセイスト、という人。読んでみて、なるほどなあ、と納得しました。本当に 色んな顔をした文章が出てくる。叙…

色彩の息子(山田詠美 新潮文庫)

「動物的・官能的」というイメージだけで山田詠美を嫌ってたのは間違いだったなあ、と思いました。むしろ結構好きかもしれない、この人の小説・・・。 十二色の色に託した短編集。思わず息苦しくなってしまうような肉体のぶつかりがあって、怯まないかと言わ…

あたしの一生 猫のダルシーの物語(ディー・レディー 江國香織・訳 飛鳥新社)

ああ、江國さんの訳文らしい・・・と、読み始めてすぐ思った。ものすごく女の子っぽくて、ちょっとコケティッシュな文章で。でも、このダルシーのお喋りにはぴったりかも。 一言で言うと、ダルシーという猫と、「彼女の」人間(=作者、かな)の愛情に満ちた…

現代詩文庫56 吉原幸子詩集(思潮社)

以前の「トーキンヘッズ」の感想で「一目ぼれ」したという詩人さんの詩集。 裏表紙は、雑誌にも載っていた写真で、私がとても魅力的だなあ、と思った表情。ふてぶてしさと、繊細さがいっしょくたになった鋭い目が見上げている。 随分前から読んでいたのだけ…

侍女の物語(マーガレット・アトウッド 齋藤英治・訳 ハヤカワepi文庫)

ハヤカワepi文庫は、良くも悪くも衝撃的な話が多い文庫だなあ、と思う。 ちょっとうっかりそのことを忘れて読み始めたので、思いのほか刺激が強かった一冊。 タイトルを見たときは、古典ぽい話なんだろうか?と思いこんでいたけどそれは全くの誤解。これは、…

しゃばけ(畠中恵 新潮文庫)

ご無沙汰しております。 なんとジャンル分けして良いか迷った作品。日本ファンタジーノベル大賞優秀賞、とあるのでファンタジー?・・・でも、ちょっと推理っぽくもあるような。でもでも、トリックがどうのこうのという話ではないし・・・ ということで、無…